「ものは心で見る。肝心なことは目では見えない」 (サンテグジュペリ⦅池澤夏樹訳⦆:Le Petit Prince⦅星の王子さま⦆.集英社)

院長あいさつ

・現代はストレスが多い時代だといわれている。
・ストレス自体はプラスにもマイナスにも作用するため、社会生活を営む上で必要不可欠なもの。
・ストレス自体を、一概に悪者扱いするわけにはいかない。
上記は一般的に言われていて、よく見聞きするでしょう。

それでは、ストレスは多いほうがいいのでしょうか?少ないほうがいいのでしょうか?
もちろん人のこころと身体には、ストレスが欠かせません。しかしストレスが多くなると、うまく処理できなくなる人が増えるのは事実のようです。ただしストレスの多寡は、主題ではないように思います。
問題は、あなたがストレスによって「不安」になりやすいかどうかだと考えます。

一般論ですが、人はストレスがかかると、こころの中にある「不安」は増強します。
ただし人によって不安の膨らみ方が千差万別なことは、意外と知られていないように思われます。

おおまかに分けると、ストレス耐性が高い人と低い人がいます。
ストレス耐性が高い人は、自覚せずともうまく不安に対処できて、付き合って生きていけます。
その一方で、ストレス耐性が低い人(ストレス耐性が脆弱ともいいます)は、不安に対処する方法が不十分(もしくはストレス耐性が未熟)なことが多いです。その場合は、自覚して不安の対処方法を改めるか、医学的介入によって不安を和らげなければ、不安が「雪だるま式」に膨らんでいきます。一度大きくなってしまった不安は、意図的に小さくしなければなりません。その増強した不安を小さくしなければ、日常のささいな出来事に対しても、あなたのこころだけでなく、身体も過剰に反応してしまいます。そのまま社会生活を送っていくと、最初は気づかないレベルですが、徐々にできないことが増えてきてしまい、あなたは生きづらくなっていきます。

精神医学の診断名としては、不安障害(不安症)、パニック障害(パニック症)、強迫性障害(強迫症)などにとどまらず、うつ状態(現代型うつ病も含む)、メランコリー型うつ病、幻覚妄想状態に発展しかねません。

ストレスの原因(いわゆるストレッサー)をなくせば、ストレスがなくなることで不安もなくなると、一般的に考えられているように思います。
しかし増強してしまった不安はしっかり小さくしておかないと、ささいなストレッサーで不安は増強するようになります。特に不安耐性が低い人ならなおさらです。
そのため、一度大きく不安が膨らんでしまった方は、休息や休養だけでは不十分であることが多いです。きちんと医療介入をしてもらい、診療の上で診断をしっかりと受けて適切な治療をされることをお勧めします。

わたしたちは、あなたの不安が「雪だるま」になる前に、不安を小さくするお手伝いをさせていただきます。ぜひ当院を活用していただき、あなたの生きづらさが少しでも「マシ」になれば幸いです。

院長

honcho-hokkaidoite

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札幌生まれ、釧路、札幌、恵庭育ち。生粋の道産子です。

北海道大学理学部中退、信州大学医学部を卒業。
初期研修は横浜で、精神科後期研修は東京で行いました。
哲学を学ぶために京都大学大学院の修士課程に入学。修士号を取得後、同大の博士課程に進学。なかなかの地獄をみたのち博士号を取得。

上記のため、精神科外来のバイトで生計を立てていた時期が長くなりました。
精神科病院やメンタルクリニックで精神科医、総合病院で心療内科医、地方私大で教授、訪問診療で総合内科医、老健で老年内科医、刑務所で矯正医官をしてきました。

専門は、力動精神医学、精神病理学、精神分析、フランス哲学。

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